情報セキュリティスペシャリスト平成24年春期 午前Ⅰ 問22

問22

災害や事故の発生後の対応を順に,BCP発動,業務再開,業務回復,全面復旧の四つのフェーズに分けたとき,業務再開フェーズで実施するものはどれか。
  • 代替設備や代替手段から本番環境への切替手順を慎重に確認した上で,平常運用への移行を実施するとともに,BCPの見直しなど総括を実施する。
  • 発生事象の確認,対策本部の速やかな立上げ,確実な情報収集,BCP基本方針の決定を実施する。
  • 最も緊急度が高い業務や機能が再開された後に,代替設備や代替手段の運営を継続しながら,さらに業務範囲の拡大を実施する。
  • 最も緊急度の高い業務を対象に,代替設備や代替手段に切り替え,復旧作業の推進,要員などの経営資源のシフトを実施する。
  • [出典]
  • 応用情報技術者
    平成24年春期 問61と同題

分類

ストラテジ系 » 企業活動 » 経営・組織論

正解

解説

BCP(Business Continuity Plan,事業継続計画)は、予期せぬ重大災害が発生した場合に、必要最低限の事業を継続しつつ、業務を早期に復旧・再開できるようにするための行動計画です。近年、地震、火災・爆発、大規模なシステム障害などが相次いでおり、その結果、基幹となる事業・業務の停止に追い込まれるケースが見られることから策定の重要性が高まっています。

経済産業省や厚生労働省の資料では、BCPの発動から全面復旧に至るまでを以下の4段階のフェーズに分けています。
1.BCP発動フェーズ
災害や事故の発生(或いは発生の可能性)を検知してから、初期対応を実施し、BCP発動に至るまでのフェーズ
2.業務再開フェーズ
BCPを発動してから、バックアップサイト・手作業などの代替手段により業務を再開し、軌道に乗せるまでフェーズ
3.業務回復フェーズ
最も緊急度の高い業務や機能が再開された後、さらに業務の範囲を拡大するフェーズ
4.全面復旧フェーズ
代替設備・手段から平常運用へ切り替えるフェーズ
選択肢の記述を各フェーズに対応させると以下のようになります。
  • 全面復旧フェーズで実施する作業です。
  • BCP発動フェーズで実施する作業です。
  • 業務回復フェーズで実施する作業です。
  • 正しい。業務再開フェーズで実施する作業です。
© 2014-2024 情報処理安全確保支援士ドットコム All Rights Reserved.

Pagetop