令和7年秋期試験問題 午前Ⅰ 問2

AIにおける機械学習において,2クラス分類モデルの評価方法の一つであるROC曲線で用いられる偽陽性率の説明として,最も適切なものはどれか。ここで,分類されるデータには正しいものと間違っているものが含まれるものとする。

  • "間違い"と予測したデータのうち,実際は"正しい"データの割合
  • 実際に"間違い"であるデータに対し,誤って"正しい"と予測したデータの割合
  • 実際に"間違い"であるデータに対し,正しく"間違い"と予測したデータの割合
  • 全データのうち,実際に正しく予測できなかったデータの割合
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分野 :テクノロジ系
中分類:基礎理論
小分類:情報に関する理論
解説
与えられたデータを「はい・いいえ」「陽性・陰性」などの2つのクラスに分類する機械学習モデルにおける判定結果は、AIが予測したクラスと実際のクラス分類の関係から、真陽性、偽陽性、真陰性、偽陰性の4つに分けることができます。
  • 真陽性:"正しい"データを、"正しい"と予測した
  • 偽陽性:"間違い"データを、"正しい"と予測した(第1種の誤り)
  • 偽陰性:"正しい"データを、"間違い"と予測した(第2種の誤り)
  • 真陰性:"間違い"データを、"間違い"と予測した
さらに、この4つの値を使って2値分類モデルの精度を示す指標として、正解率、再現率(真陽性率)、適合率、特異度などがあります。
正解率
実際のクラスと同じクラスを予測した割合:TP+TNTP+FN+FP+TN
適合率
陽性と予測したものうち実際に陽性だった割合:TPTP+FP
真陽性率(再現率、感度)
実際に陽性のものを正しく陽性と予測した割合:TPTP+FN
特異度
実際に陰性のものを正しく陰性と予測した割合:TNFP+TN
偽陽性率
実際に陰性のものを誤って陽性と予測した割合:FPFP+TN
  • 偽陰性率の説明です。実際には病気の人が、検査で"異常なし"と判定されてしまう割合がこれに当たります。
  • 正しい。偽陽性率の説明です。実際には"異常なし"の人が、検査で病気と判定されてしまう割合がこれに当たります。
  • 特異度の説明です。
  • 誤分類率(1-正解率)の説明です。

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