令和7年春期試験問題 午前Ⅰ 問5
問5解説へ
二つのシステムA,Bの稼働率をそれぞれαA(0<αA<1),αB(0<αB<1),MTBFをそれぞれMTBFA,MTBFB,MTTRをそれぞれMTTRA,MTTRBとしたとき,これらの関係として,常に成り立つものはどれか。
- αA=αBならば,MTBFA=MTBFBであり,かつMTTRA=MTTRBである。
- αA=αBならば,MTTRA/MTBFA=MTTRB/MTBFBである。
- αA>αBならば,MTBFA>MTBFBであり,かつMTTRA>MTTRBである。
- αA>αBならば,MTTRA/MTBFA>MTTRB/MTBFBである。
正解 イ問題へ
分野 :テクノロジ系
中分類:システム構成要素
小分類:システムの評価指標
中分類:システム構成要素
小分類:システムの評価指標
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解説
- 「MTBF=95、MTTR=5」と「MTBF=950、MTTR=50」のいずれも稼働率95%となるように、稼働率が同じであってもMTBFとMTTRの絶対値が同じであるとは限りません。
- 正しい。稼働率αが同じということは、MTBFとMTTRの比が等しいということです。この関係を比例式で表すと、
MTTRA:MTBFA=MTTRB:MTBFB
この式より、MTTRAMTBFA=MTTRBMTBFBが導かれます。
【別解】
稼働率を求める式を変形すると以下のようになります。この式より、稼働率αが同じならばMTTR/MTBFは一定になることがわかります。
α=MTBFMTBF+MTTR ⇒ MTTRMTBF=1-αα - 稼働率αが高くても、MTBFとMTTRがともに高いとは限りません。例えば「MTBF=180、MTTR=20」は稼働率90%ですが、どちらも小さい「MTBF=95、MTTR=5」の稼働率95%に劣ります。
- 稼働率はMTBFが長く、MTTRが短いほど高くなるので、稼働率αの高いほうがMTTR/MTBFの値は小さくなります。不等号が逆なので誤りです。
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