平成21年秋期試験問題 午前Ⅱ 問24

雷サージによって通信回線に誘起された異常電圧から通信機器を保護するための装置はどれか。

  • IDF(Intermediate Distributing Frame)
  • MCCB(Molded Case Circuit Breaker)
  • アレスタ
  • 避雷針
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分野:マネジメント系
中分類:サービスマネジメント
小分類:ファシリティマネジメント
解説
アレスタは、避雷器とも呼ばれ、落雷により発生した雷サージ(過電圧)を制限して、通信機器や設備を保護する機器です。
電源回路とアースの間に設置されたアレスタは、回路に侵入した雷サージを自身に引き込んで大地に放流すると同時に、電気機器に流れる電圧を機器の絶縁耐力よりも低い電圧まで下げて、機器を異常電圧から保護します。

実際にはサージ電流の発生原因は落雷だけではないため、正式名称はJISによりサージ保護デバイス(SPD:Surge Protective Device)に統一されています。
  • IDFは、中間配線盤の意で、集合住宅・オフィスビル等で各フロア単位に設置される主配線盤と個々のモジュラージャック等の「アウトレット」間を中継する機器です。
  • MCCBは、配線用遮断器の意で、回路(負荷、電路)に異常な過電流が流れたときに電路を開放し、一次側からの電源供給を遮断することにより負荷回路や電線を損傷から保護するために用いる遮断器で、一般的には「ブレーカー」とも呼ばれます。
    ブレーカーを解放した場合でも避雷器(アレスタ)がない場合、電源コンセントを経由して雷サージ電流の一部が建物内に流れるため通信機器を保護することはできません。
  • 正しい。
  • 避雷針は、稲妻を呼び込み接地に導くことによって、建築物などの被害を防ぐ仕組みです。しかし雷が避雷針を含む建物周辺に落雷した場合、直撃雷に付随して発生する誘導雷サージの一部がアースなどを経由して建物内に流れることがあるため通信機器を保護することはできません。

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