平成29年秋期試験問題 午前Ⅰ 問11

CSMA/CD方式に関する記述のうち,適切なものはどれか。

  • 衝突発生時の再送動作によって,衝突の頻度が増すとスループットが下がる。
  • 送信要求の発生したステーションは,共通伝送路の搬送波を検出してからデータを送信するので,データ送出後の衝突は発生しない。
  • ハブによって複数のステーションが分岐接続されている構成では,衝突の検出ができないので,この方式は使用できない。
  • フレームとしては任意長のビットが直列に送出されるので,フレーム長がオクテットの整数倍である必要はない。
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分野:テクノロジ系
中分類:ネットワーク
小分類:データ通信と制御
解説
CSMA/CD(搬送波感知多重アクセス/衝突検出)は、イーサネットが採用している通信手順で、主に媒体共有型ネットワークで発生する伝送路上での衝突を前提とした通信制御方式です。

CSMA/CDでは、次の手順でフレーム(データ)を送信します。
  1. 伝送路上に他のステーションからのフレームが流れていないことを確認する。
  2. フレームを伝送路に送出する。
  3. 衝突(コリジョン)を確認した場合、フレームの送出を中断する。
  4. ジャム信号を一定時間送信し、衝突の発生を全てのステーションに検知させる。
  5. ランダムな待ち時間(バックオフ時間)経過後に、再び①から送信手続きを開始する。
CSMA/CDは、伝送路上の通信量が増加するにつれて衝突の発生も増加し、さらに再送が増え通信量が増えてしまうという欠点があります。一般にCSMA/CD方式では、伝送路の使用率が30%を超えると急激に送信遅延時間が長くなってしまい実用的ではなくなると言われています。
  • 正しい。
  • 他のステーションが同時にフレームを送出した場合には衝突が発生します。
  • 衝突を検知した際に送信されるジャム信号は、リピータハブを越えた先のステーションまで届くのでハブによる接続でも使用できます。
  • フレームはオクテット(8ビット)単位になっていなければなりません。

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