令和4年秋期試験問題 午前Ⅱ 問18

IPv6の特徴として,適切なものはどれか。

  • IPv6アドレスからMACアドレスを調べる際にARPを使う。
  • アドレス空間はIPv4の2128倍である。
  • 経路の途中でフラグメンテーションを行うことが可能である。
  • ヘッダーは固定長であり,拡張ヘッダー長は8オクテットの整数倍である。
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分野:テクノロジ系
中分類:ネットワーク
小分類:通信プロトコル
解説
  • IPv4ではARP(Address Resolution Protocol)を用いて対応する機器のMACアドレスを取得していましたが、IPv6ではIPv4でエラー通知などに使われているICMP(Internet Control Message Protocol)を拡張したICMPv6を使用します。
  • アドレス長が32ビットから128ビットへ拡大され、表現可能なアドレス空間が232から2128となりました。計算上IPv4の「2128/232=296倍」となっています。またIPアドレスの表記法もIPv4では8ビットごとにピリオドで区切り10進数表記するのに対し、IPv6では16ビットごとにコロンで区切り16進数表記します。
  • IPv4では経路途中のルータでのフラグメンテーションが可能でしたが、IPv6では送信元でのみ行い経路途中では行いません。フラグメンテーションに関する情報もIPv4ではIPヘッダー部分に設定しましたが、IPv6では拡張ヘッダーを利用して設定します。
  • 正しい。IPv4ではIPヘッダーの中に可変長のオプションフィールドを設定するためIPヘッダーが可変長でしたが、IPv6では必須の基本情報のみを設定する固定長ヘッダーに変わっています。フラグメンテーションやIPsecを実現するための機能(認証やペイロード部分の暗号化)などのオプション情報は、独立した拡張ヘッダーに設定します。拡張ヘッダー長は8オクテットの整数倍で、必要な数だけIPv6ヘッダーに連結する仕様となっています。

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