情報処理安全確保支援士令和6年秋期 午前Ⅰ 問26

問26

コ・クリエーション戦略の特徴はどれか。
  • 企業の営業部門と製造部門が協働し,特定の商品・サービスに限定して徹底的に自前主義にこだわることによって強みを発揮する。
  • 顧客が自らのアイデアを商品の仕様に具体的に落とし込み,企業に製品を製造してもらう。
  • 顧客や企業ネットワークの力を活用し,商品・サービスだけでなく,顧客の経験までを含めて差別化可能な価値を創造する。
  • 自社に不足する経営資源をM&Aによって強化し,従来にない価値をより素早く創造する。
  • [出典]
  • 応用情報技術者
    令和6年秋期 問69と同題

分類

ストラテジ系 » 経営戦略マネジメント » 経営戦略手法

正解

解説

コ・クリエーション(共創)戦略とは、企業と顧客、または企業同士が協力して新しい価値を共に創り出す戦略です。この戦略の核となるのは、❶顧客やパートナーとの密接な協働による価値の共創、❷顧客体験の重視、そして❸対話や協働の促進です。従来のように企業が製品やサービスを一方的に提供するのではなく、顧客が主体的に製品やサービスの開発に関与できる環境を整えることがこの戦略の特徴です。

典型的な例として、オンラインプラットフォームを活用して顧客のアイデアを募集し、それを基に製品を開発する手法があります。このプロセスでは、企業は顧客の声を直接取り入れることで画期的な製品を生み出せるだけでなく、顧客との信頼関係やエンゲージメントを深めることができます。また、顧客が製品開発に関わる過程そのものが新たな体験価値を生み出し、競争優位性を高める要因となります。こうした取組みは、単なる製品の提供を超えた「経験」という差別化ポイントをもたらし、企業の成長と顧客満足度の向上を同時に実現します。

したがって「ウ」が正解です。
  • クローズ戦略の特徴です。コ・クリエーション戦略では、自前主義ではなく外部のパートナーとの協働による価値創造を重視します。
  • オーダーメイドやOEMの特徴です。顧客が製品開発に積極的に関与する点は、コ・クリエーション戦略の重要な特徴の一つですが、製品開発の主体は企業です。
  • 正しい。コ・クリエーション戦略の特徴です。
  • M&A戦略の特徴です。M&Aは資源の所有を目的とする行為であり、コ・クリエーション戦略の目指す協働による価値創造とは異なります。
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