情報処理安全確保支援士令和4年春期 午前Ⅱ 問13

問13

DNSSECで実現できることはどれか。
  • DNSキャッシュサーバが得た応答中のリソースレコードが,権威DNSサーバで管理されているものであり,改ざんされていないことの検証
  • 権威DNSサーバとDNSキャッシュサーバとの通信を暗号化することによる,ゾーン情報の漏えいの防止
  • 長音"ー"と漢数字"一"などの似た文字をドメイン名に用いて,正規サイトのように見せかける攻撃の防止
  • 利用者のURLの入力誤りを悪用して,偽サイトに誘導する攻撃の検知
  • [出題歴]
  • 安全確保支援士 R2秋期 問15
  • 情報セキュリティ H27春期 問14
  • 情報セキュリティ H28秋期 問13
  • 安全確保支援士 H30春期 問16

分類

テクノロジ系 » セキュリティ » セキュリティ実装技術

正解

解説

DNSSEC(DNS Security Extensions)は、DNSにおける応答の正当性を保証するための拡張仕様です。

DNSSECでは、以下の手順で応答レコードが改ざんされておらず、正当な管理者によって生成された応答レコードであることを検証します。
  1. DNSキャッシュサーバは、DNSコンテンツ(権威)サーバに対してドメイン問合せを行う(通常と同じ)。
  2. DNSコンテンツサーバは、ドメイン応答に自身のデジタル署名を付加してDNSキャッシュサーバに送信する。
  3. 応答を受け取ったDNSキャッシュサーバは、DNSコンテンツサーバの公開鍵を使用してデジタル署名を検証し、内容の正当性を確認する。
DNSSECで実現できることは「権威DNSサーバの応答レコードの正当性、完全性の確認」なので、「ア」が適切な記述です。
  • 正しい。DNSSECで実現できます。
  • DNSSECには暗号化の仕組みがありません。ゾーン情報の暗号化には、DNS over TLS(DoT)やDNS over HTTPS(DoH)が用いられます。
  • DNSSECでは防げません。利用者が混同する恐れのある類似ドメインに対しては、紛争処理機関に対してドメイン名紛争処理を申し立て、取消や移転処分を求めるのが有効です。
  • DNSSECでは防げません。なお、URLの入力ミス・打ち間違いに乗じて偽サイトに誘導する行為は、タイポスクワッティングと呼ばれます。
© 2014-2024 情報処理安全確保支援士ドットコム All Rights Reserved.

Pagetop